平成23年7月26日に策定された森林林業基本計画では、国産材の自給率を50%にまで高めることが謳われました。そして、これに伴い国内の木材生産量の拡大と木材利用の推進に向けた様々な取り組みが行われています。
木材利用としては、今年からは「木材エコポイント」が導入される等、官民挙げて木材利用の推進が行われています。また、化石燃料の代替として持続可能エネルギーに注目が集まり、原子力発電問題以降はさらに、木質バイオマスにも注目が集まっています。今、「木材」はその価値を大きく変えようとしています。
しかし、木材生産を行う中山間部をみると、高齢化と人口減少、それに伴う担い手不足、材価の不安定、一次産業に依存する低い経済力など様々な要因で状況の改善が困難な状況です。このままでは、木材生産はおろか持続的な森林管理が行えなくなる可能性すら出ています。
当コースでは、こうした状況を打破するために今一度「地域」のあり方を見直すと同時に、「森林とのつきあい方」を模索していくために、このたび「法政大学デザイン工学部建築学科教授 網野 禎昭 先生」をお招きして、講演会を開催することにいたしました。網野先生は、林業と持続可能エネルギーの先進国「オーストリア」で研究を続けられ、地域と木材、建築について長年考えてこられた木造建築のエキスパートです。また、最近話題の新構造用木質パネル「Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー:通称CLT)」を用いた工法にも精通しておられます。
講演会では、網野先生のお話下さる様々な知見と皆様との意見交換を通して、「これからの森林とのつきあい方」について考えていこうと思います。多くの方々のご参加をお待ちしております。
テーマ | 地域社会の再生に向けた林業・木材産業の重要 ~森林とのつきあい方温故知新~ |
---|---|
日時 | 平成25年12月11日(水) 13:00~17:00 |
場所 | 愛媛大学農学部大会議室(本館2階) >> 愛媛大学HP「アクセス・キャンパス案内 > 樽味地区」 |
定員 | 50名程度 |
内容 | 1.基調講演(90分) 「森林と地域社会~これらを繋ぐ木造建築のあり方について~」 講師:法政大学デザイン工学部建築学科 網野 禎昭 教授
【講師プロフィール】
網野 禎昭(あみのよしあき) 1967年生まれ、法政大学デザイン工学部建築学科教授 早稲田大学卒業、東京大学建築学専攻修了後、1996年渡欧、スイス連邦工科大学ローザンヌ校EPFLアシスタント、Dr.sc.tech.EPFL取得、2004年以降ウィーン工科大学建築大学アシスタントプロフェッサーを務め2010年法政大学へ着任。専門は建築構法、木造建築。「自然を建築に近づけるのではなく、建築が自然に近づく」を目標に、自然素材の代表格である木材の創造的活用を模索。
2.トークセッション 「これからの森林とのつきあい方を考える」 |
対象 | 森林・林業・木材利用に興味を持ち森林管理を本格的に学びたいと思っている方 <<社会人大歓迎!!>> |
参加費 | 無料 |
参加方法 | 12月9日(月)までにメールかFAXでお申し込みください。 (1)電子メール 「morinokuni@agr.ehime-u.ac.jp」まで下記の内容をお知らせください。 ・氏名 ・所属先又は職業 ・連絡先(電話又はメールアドレス) ※メール送信の際は、件名を「講演会申し込み」としてください。 (2)FAX チラシの参加申込書にご記入の上、「(089) 946-9086」までご送信ください。 |
お申込み・お問合せ | 国立大学法人愛媛大学大学院農学研究科 森林環境管理特別コース「森の国事務局」 〒790-8566 愛媛県松山市樽味3丁目5番7号 TEL/FAX: (089)946-9086 E-mail: morinokuni@agr.ehime-u.ac.jp |